いつも当店のブログをご覧いただきありがとうございます。
四代目、土井優慶です。
毎週こうしてブログを書いていると、様々なお声掛けをいただきます。
「毎週ブログが楽しみだけど、ボリューム多くて読むの大変だよ」
これはよく店頭にいらっしゃるお客様から。
「あれってほとんどコピペ(既存の文章をコピーして貼り付け)じゃないんですね!?」
これはとある蔵の若い営業さんから。
「毎週あんなにたくさん入荷するんですか?」
これは同業の酒屋さんから。
私がブログに費やしている時間は10時間ほど。
木曜日から選定を始めて、早い時には金曜の夕方には更新できることもありますが、遅いときには深夜2時近くまでかかることも。
ボリュームが多いのは伝えたいことがたくさんあるから。
コピペをほとんど使わないのは毎回そのお酒の味もストーリーも異なるから。
あれだけのアイテム数を紹介するのはまだ知ってもらえてない美味しいお酒がたくさんあるから。
現社長が若い時から開拓してきた酒蔵のお酒は、次世代の私にとっても宝物。
蔵元さんと私たち酒屋の想いが変わらなければ、次の世代の私も変わらず愛し、伝え続けるのが使命だと考えています。
それがお世話になっている蔵元さんへの恩返し。
でも、義理人情だけで商売をしているわけではありません。
『獺祭』だって、取り扱い始めて15年近く、有名になった今でもその味わいや姿勢が好きだから取り扱っています。
『中屋』だって、名こそあまり知られていなくとも、辛口で美味しいから取り扱っています。
『新政』だって、有名だから取り扱っているのではなくて、その革新的な姿勢に惚れているから取り扱っています。
…それぞれの蔵元やお酒には、形や中身は違えど私たちの想いが込められているのです。
有名になっている酒を売るのが酒屋でもなく。
無名なお酒を売るだけが酒屋でもないのです。
なぜなら、お酒の行き着く先はお客様のもと。
有名だろうと無名だろうと、美味しいお酒を知ってもらいたいからこうして紹介しているのです。
なにかと批判の対象になる「アルコール添加の本醸造」だって、お客様がその金額を支払って納得して「美味しい」と思っていただけるならば◎。
蔵元がポリシーをもってそう取り組んでいるのであれば、私たちは全力で応援します。
「純米酒」でも価格以下の味わいしかなく、お客様が納得しなければ×。
ポリシーがあっても目の前にいるお客様からお代金をいただけると判断できないものは私たちも応援できません。
最近よく耳にする評判だと…。
『獺祭』みたいな工場(?)で造ったお酒は飲みたくない、という声があります。
でも私たちは蔵元が取り組む「もったいない精神」、使えるものは米のヌカまでも使うという姿勢が好きです。
でっかい建物でお酒を造っていても「最高品質のお酒を家庭の食卓に」という想いが大好きです。
そこにはお客様から見たときに「価格」と「想い」と「味わい」のつり合いが取れているか、が大切だと感じます。
どれも私たちは「美味しい」と思って皆様にご案内しているお酒ばかりですが、ときにはこんなことも。
「あれ?このお酒、美味しくない…」
そんな経験はきっと土井商店のお客様にもたくさんいらっしゃるはずです。
でもこれは「お酒が嗜好品だから」というのが大きな原因です。
Aさんには美味しいと感じるお酒でも、Bさんには美味しくないと感じる。
お酒だけでなく、たばこも、本も、洋服だって同じです。
でもそういう"マイナスの出会い"は出来る限りしてほしくない。
なぜならお金だって時間だって肝臓だって有限だからです。
出来る限り高い確率で美味しいお酒=好みのお酒に出会ってほしい。
だから私はブログでその瞬間に知りうる情報を書き込むのです。
料理との相性、お酒の生まれたストーリー、希少性。
私のブログを読んだお客様が「美味しい」出会いが多くて、「美味しくない」出会いが少なくあってほしいからなのです。
…そんなことを考えながらいつもブログを書いています(笑)。
立地的に試飲をしていただける環境でもなく、味わいはお客様自身で試す前に私たちの説明だけでご購入いただいています。
新店舗に移って半年、確かに平日は旭川近郊のお客様が多いです。
しかし週末にはやはり札幌や北見、釧路などたくさんのお客様が遠方からわざわざ足を運んでくださいます。
遠くからご来店いただく方にもガッカリしてもらいたくない。
だから私たちは出来るだけたくさんの判断材料を用意して、毎週末を迎えています。
…なんでそんな話をしたかというと!
先日、『獺祭』を造る旭酒造の営業さんとお話をする機会があり、こんな話があったからなのです。
営業さん「酒粕も再発売したいけど、どうにもお客様の誤解を招きやすい商品だから…」
私「社内で賛否の意見はないんですか?」
営業さん「会長は今でも"もったいないから"っていうんだけど…なかなか難しいんですよねぇ」
私「!?」
…あーそういえば、旭酒造さんは「等外米のお酒」とか「破米でつくったせんべい」とか色々取り組んでるけど、元々は会長さんが「もったいない」ってスタートした商品だもんなぁ。
まだ会長さんは現場に対してそんな声を発するんだなぁ…。
私「『獺祭』さんは会社は大きくなっても、想いはまだ"山口の山奥の小さな酒蔵"なんですねぇ」
営業「そうですよ、色々アチコチでいわれてるけど、中身は普通の酒蔵なんです(笑)」。
なーんて会話があったから。
こういう何気ない会話の端にだって、皆様にその蔵の価値を知っていただく大切な部分はたくさんあるのです。
そんな片鱗だけでも感じ取っていただければ、いつものお酒もきっと美味しく飲めるはずです。
さ、それでは今日も毎週恒例のお酒の紹介です。
今回は新規取引開始のお蔵元も登場です。
毎月入荷のアレも販売スタートしております。
ちょっとアイテムは多いですが、今週もお付き合いください。
【新規お取引スタート『英君』のお披露目です。】
(蔵元紹介)
年末にあるご縁からご紹介いただいて、調整の上ようやく皆様にご案内することが出来ました。静岡県静岡市にある蔵元、英君酒造より『英君(えいくん)』が今月よりお取扱スタート。
『英君』とは明治時代に締結された日米通商条約が締結された年に創業したため、徳川の秀でた(英でる)君主、徳川慶喜公にあやかって命名。
12月にサンプルを頂いていて、社長と私で利き酒したところ、両者一致で「旨い」と太鼓判。静岡県らしい清らかさと一滴一滴にキュッと詰まった旨みは見事。年明けになってお願いして、待望の初回入荷分が先日到着しました。
最近では県の鑑評会など様々なコンテストでも入賞を果たす実力派。これからさらにその名を広げていくであろうポテンシャルを秘めた銘柄です。
北海道では恐らく2件目、道北では当店が初めての取扱店となりましたので、是非、道北の日本酒ファンの皆様にもお試しいただきたくご案内いたしました。
今回入荷したラインナップは定番酒3種…コクのある辛さの「辛口純米」、それぞれ米違いの「純米吟醸 山田錦 一度火入れ」「純米吟醸 雄町 一度火入れ」。そして限定酒は2種…フレッシュな味わいの「純米 しぼりたて生」、締まった旨さと爽やかさのある「純米吟醸 五百万石 無濾過生原酒」の合わせて5アイテム。
※一部の1.8Lサイズは限定品との調整のため未入荷、まずは先行してオススメしたいアイテムを仕入れました。
■ 『英君』 辛口純米酒
□ ドライで軽すぎない程よい旨み、冷やすと旨み引っ込み気味なので常温やお燗で◎。晩酌にも嬉しい低価格。
□ 1.8L 2,160円 / 720ml 1,080円
■ 『英君』 純米 しぼりたて 生
□ フレッシュ&ジューシー、高級なマスクメロンを連想する香りと味わい。
□ 1.8L 2,700円 / 720ml 1,404円
■ 『英君』 "緑の英君 生" 純米吟醸 五百万石 無濾過生原酒
□ タイトで引き締まった旨さ、爽やかな酸味。料理と合わせるならコレ。
□ 1.8L 3,456円 / 720ml 1,728円
■ 『英君』 "紫の英君" 純米吟醸 山田錦 一度火入れ
□ 果実感たっぷり、パッションフルーツのようだが玄人でも頷く旨さ。
□ 1.8Lサイズは未入荷 / 720ml 1,620円
■ 『英君』 "橙(オレンジ)の英君" 純米吟醸 雄町 一度火入れ
□ 唯一利き酒できておらず。
□ 1.8Lサイズは未入荷 / 720ml 1,620円
【贈答品にもふさわしい、素晴らしい逸品です。】
(写真左より)
■ 『磯自慢(いそじまん)』 "スプリングブリーズ" 純米大吟醸42
□ 静岡県 磯自慢酒造
□ 何度となくご案内している日本を代表する銘酒『磯自慢』もこの厳寒期には定番酒は完売…今年も恐らく春先の入荷となるだろう。しかしこの時期には年一回しか発売されない限定品もリリースしており、こちらもその一つ。"スプリングブリーズ"とは春の息吹…北海道ではまだまだ春は感じられないが暦上では既に春、この時期に発売される限定品。酒米には兵庫県産特A地区で栽培された特上ランク"山田錦"を42%精米…そこに自社の新酵母を合わせ、香り清々しく気品ある旨みを表現。それはまるで春に息吹き始める植物が点在する草原の爽やかさを思わせる。まだ2月で異動の時期は一か月ほど先だが、お酒好きの方へのこの上ない最高のギフトになるはず。今はまだ本数に余裕はあるが、早めに確保をお願いしたい。
□ 720mlのみ 5,700円
※ 今回ご案内した『磯自慢 スプリングブリーズ』は連休目前のため地方発送不可、店頭でのみお買い求めいただけます。お一人様1本のみ購入可能。
■ 『新政(あらまさ)』 No.6 X-type Essence(なんばーしっくす えっくすたいぷ えっせんす)
□ 秋田県 新政酒造
□ 毎日のように電話や店頭でのお問い合わせが多い人気酒『新政』の限定品。いくつかシリーズはあるが、一番人気はやはり唯一の生酒のラインナップである「No.6」。その最上級に位置する「X-type」を絞る際に、圧力をかけずに自然と流れ出る希少な部分だけをビン詰めしたのがこの"Essence"と呼ばれる"無圧採り"である。非常に高価ながらも毎回あっという間に完売してしまう、それだけに人気度の高い一本…しかし、いつも皆様にご案内するばかりで私自身はこのお酒は味わったことが無い。シリーズ中最も生産量の少ないこの"Essence"はその希少性を証明するシリアルナンバー記載のタグがビンの首にかかっている。空気による劣化を防ぐために内容量を瓶詰め・打栓ギリギリの740mlにし、常時要冷蔵の注意書きがある…皆様の口に入る瞬間まで極めて高い水準で味わいを維持する蔵の姿勢には感服。ギフトにする際には生酒なので、差し上げるまでの保管には多少の注意は必要だが、今の北海道であれば玄関先などの涼しい場所での保管が望ましい。
□ 740mlのみ 4,000円
※ 『新政』は大変な人気商品ですが、ある程度の入荷数量が見込めるため「お一人様併せて2本まで」とすることにします。ただし「No.6」シリーズやその他の数量が少ない限定品に関しては、その種類だけは1本とさせていただきます。文章で書くと分かりづらいのですが、ご不明な点はスタッフまでお尋ねください。なお、地方発送不可、お取り置き不可は変更ありません。また蔵元さんからは「米の収量不足による割り当て減」の可能性も示唆されており、場合によっては本数制限が再開する場合もあります。
例)「ラピス1本」+「エクリュ1本」 ◎
「ラピス1本」+「No.6 R-type1本」 ◎
「No.6 R-type 1本」+「No.6 S-type」 1本 ×
「No.6 R-type 2本」 ×
【昔は蔵の中でしか飲めませんでした。】
(写真左より)
■ 『鳳凰美田(ほうおうびでん)』 "初しぼり" 純米吟醸 無濾過本生
□ 栃木県 小林酒造
□ 冬の限定品として5カ月にわたってリリースされている"初しぼり"もついに最終回が入荷。店頭でおススメする時には「華やかだけどクドくないタイプのお酒」としてご案内することが多いのだが、数年前の酒質よりもより洗練されたイメージを感じている。私自身が日本酒に一目ぼれしてしまったのがこの『鳳凰美田』なのだが、たしか冬休みのアルバイトで初めて購入したのがこれだったように思う(もちろん成人してから)。爽やかで白ブドウのような香り、やや辛口~中間タイプで生き生きとしたフレッシュな質感。青リンゴのような酸味が心地よく、その控えめに設計した味わいは料理に合わせることにも向き不向きを感じさせない。"しぼりたて"のお手本のような一本、720mlは今月はまだ入荷していないが、これを逃せば今年の冬まで味わえない。
□ 1.8Lのみ 3,024円 / 720mlサイズは未入荷
■ 『久礼(くれ)』 "あらばしり" 生酒 各種
□ 高知県 西岡酒造場
□ このお酒が入荷してきたということは、そろそろこの蔵元とのお取引開始から一年が経つことになるだろう。高知県の最古の蔵元が醸す『久礼』は北海道に数件の取引先があるが、意外にもご存じない方が多かったようで新店舗でおススメするとその美味しさにリピートする方が多かった。こちらは"あらばしり"と呼ばれる搾り方…搾りの過程で一番最初にお酒の出口(槽口、ふなぐち)から流れ出る部分を指し、その部分だけをビン詰めしたもの。先日ご案内した『まんさくの花 荒・中・責め』ですでにご存じかとは思うが、搾り方によって随分と味わいの印象が異なる。特に"あらばしり"はそのハツラツとしたフレッシュな飲み口が魅力。今回は2種の"あらばしり"…普段の晩酌や飲み応えを求める方におススメしたい、コクのある辛口タイプの「純米」。もう一方はフレッシュで果実系の酸味があり、特徴をもっとも捉え"らしさ"を前面に押し出した「純米吟醸」が入荷。昨年の印象では6月頃までは入荷してくるだろうが、フレッシュな味わいが好きな方には是非楽しんでほしい。合わせる料理には脂の乗った魚、マグロ・カツオ・アジなどの寿司や刺身、風味豊かな炊き込みご飯、素材の旨みが出た土瓶蒸しなど。辛口なのだが、フレッシュで心地よい酸味がバランスよく、極端な辛さには感じないので辛口入門にも良いかもしれない。
□ (純米吟醸 あらばしり 生) 1.8L 3,024円 / 720ml 1,512円
□ (純米 あらばしり 生) 1.8L 2,592円 / 720ml 1,296円
■ 『富久長(ふくちょう)』 "美穂(びほ)" 純米吟醸 直汲み本生
□ 広島県 今田酒造本店
□ 日本で活躍する女性杜氏としては一番の知名度かもしれない…広島県の『富久長』は彼女が醸す人気酒。中でも人気度の高いお酒が、彼女(今田美穂氏)の名を冠するこの「美穂(びほ、と濁る)」である。こちらは定番の「美穂」を生酒で、しかも一段とフレッシュな状態"直汲み"で瓶詰した限定品。もともとこの地域は軟水が湧き出る地域で酒造りには不向きと言われていたが、長年の研究により"超軟水仕込み"と呼ばれる独自の製法を確立。香りは爽やかさのあるもの、口に含むと優しく柔らかな味わいがふわりと広がり、なんとも心地よい。ふわりと広がった後にはキュッと引き締まる酸味もあり、このバランス感覚や質感はこの蔵ならではかもしれない。料理にも始まりから終わりまで、このお酒だけでいけてしまうほどの万能タイプ。ところで直接彼女を知るとこの味わいがまさに彼女の持つ雰囲気そのものを映し出しており、人柄は柔らかさに、笑顔はぱっと広がる旨さに、酒造りへの真摯な姿勢は味わいの骨格に…飲めば彼女の顔が浮かんでしまうほど。当店では10年以上お取り扱いがあり、最近はなかなか注目されることが少ないのだが、近年では様々な鑑評会で輝かしい受賞歴を誇っており、もっとたくさんの方に知ってもらいたい銘柄でもある。このお酒ならきっとその魅力に気が付いてもらえるだろう、価格もお求めやすい設定なので是非試してほしい。
□ 1.8L 2,916円 / 720ml 1,512円
【フルーティーとはこういうことを言います。】
(写真左より)
■ 『かすみロ万(ろまん)』 純米吟醸 うすにごり 生原酒
□ 福島県 花泉酒造
□ 毎月なんらかの季節限定品をリリースしている福島県の熱き情熱の酒『ロ万』。店頭でも「なんて読むんですか?」と尋ねられることが多いが、これはタンクの仕込み番号に「○○号」と番号を振るのだが、杜氏である星氏がタンクに書かれた「号」という文字が「ロ」と「万」に見えたことから「浪漫の酒」とかけて命名した。甘口なのにいつまでも残らず、むしろスッとキレの良いタイプに仕上げている。こちらは"オリ"をうっすら残した薄にごりスタイル、ラベルには他では見ない光沢のある素材。玉虫色のラベルは見る角度によって春色にも見え、まだ遠い春の訪れを期待してしまう。香りは完熟したバナナ系、口に含むとマイルドでトロリとした粘度を感じる甘さ、上品でまるで和菓子のよう。余韻は甘口なのにベタ付かず、ふわりと消える。一般的な甘口のお酒のイメージとは良い意味でかけ離れ、初心者でも美味しく飲めるのがこのお酒の魅力。是非友人たちと集まる場に試してほしい。
□ 1.8L 3,035円 / 720ml 1,543円
■ 『きらめき燦然(さんぜん)』 純米大吟醸 雄町50 生原酒
□ 岡山県 菊池酒造
□ 鮮やかな黄色が映えるラベルが味わいを連想させる『きらめき燦然』。当店では直接的なお取引は無いが、とあるご縁で一部の別注品だけが取り扱えるようになっている。こちらは果実感あふれる味わいが人気で、昨年の夏~秋にも発売されていたもの。ただし今回は酵母が変更になり、香りや味わいが異なる。香りは熟した洋ナシを連想させ、わずかに感じるガスの心地よさと酸味が利いたフルーティな味わいがギュッと詰まっている。ぱっと広がるその旨さはまるで南国果実…パッションフルーツを丸かじりしているかのよう。甘さと酸味と長い余韻、一口飲むだけで幸せな気分になれる…そんなお酒。ぬるいと甘みが広がりすぎるので、がっちりと冷やして楽しんでほしい。普段は全く日本酒を飲む機会のない方には、是非こういうタイプを試してもらいたい。日本酒の悪いイメージはきっと払しょくされるはず。逆にある程度酒歴を重ねた方には少し派手すぎる部分もあるので注意。
□ 1.8L 3,780円 / 720ml 1,890円
■ 『夜明け前』 "生一本(きいっぽん) しずく採り" 純米吟醸 生酒
□ 長野県 小野酒造店
□ 全国の『夜明け前』ファンの方、お待たせしました。この蔵の人気酒"生一本"シリーズの中でもっとも人気度が高く、当店でも知らず知らずに完売してしまうのがこの"しずく採り"。"しずく採り"とはもろみを木綿の袋に入れて、一滴一滴ぽたりぽたりと無圧で採取する方法。ピュアで雑味ない味わいのお酒が搾れるが、大変な手間がかかるため鑑評会出品酒などの高級酒によく使われる。しかしこの厳寒期に限定発売されるコチラは、ちょっといいお値段はするものの、その唯一無二の味わいから引き合いの多い一本。香りはパイナップル系で華やか、口に含めば、適度な厚みのある旨み、やはり果実系の甘みと酸味が一瞬で広がる。余韻はその酸味のおかげでキュッと引き締まり、逆に名残惜しいほど。料理に合わせるならば、シンプルな味付けのポークソテー、あっさりめに仕上げた角煮などがオススメ。
□ 1.8L 3,456円 / 720ml 1,836円
■ 『鳳凰美田』 "碧判(あおばん)" 純米吟醸 無濾過本生
□ 栃木県 小林酒造
□ 先ほど同蔵の"初しぼり"を紹介したが、こちらも今季最後の入荷となる限定品。華やかでジューシーな味わいが特徴の蔵だが、個性がもっとも表れているのがこの"碧判"である。こちらは4か月間だけリリースされるのだが、年末には150本近くが入荷するも、その都度あっという間に完売してしまった。香りは巨峰などの甘さのある果実系、口に含んだ途端にジュワっと広がるエキス分、芳醇でたっぷりとした甘みと程よい酸味もアクセントになり満足感高い飲み口。余韻も長く、いつまでもその味わいに浸っていられる。…入荷のたびに私も購入しようと眺めているのだが、あっという間になくなってしまうので今年は自分の分はさておき、皆様の分をご案内することにする。これが無くなってしまえば、今年の11月の入荷までお預け…極端な数は無いのでお早めに。
□ 1.8Lのみ 3,240円
【コレを待っている人が多いのです。】
(写真左より)
■ 『まんさくの花』 "うまから番外品" 特別純米 超辛口 生原酒
□ 秋田県 日の丸醸造
□ 当店で売上No.1といえばこの『まんさくの花』。年間を通じて120アイテムぐらい取り扱っており、ほぼすべての商品が当店には入荷してくる。限定品の中でもいくつか人気商品があるが、こちらもその一つ。定番の「うまからまんさく」の春バージョンで、日本酒度+14と見るからに辛そうな生原酒で出荷するもの。香りは清々しく爽やかさを感じるもの、口に含めば味わいに力があり飲み応えもあるが、酸味とのバランスが良いためにビリビリとくる辛さは無い。しかし飲み口のぽってりとしたボリューム感で、薄っぺらな辛さでもない。辛口酒のなかでは群を抜いて飲みやすく仕上がっている。この味わいならば、春の山菜や天ぷらとの相性もよさそう。まだ絶賛発売中の"いぶりがっこ"をかじりながら一杯というもの、想像しただけで美味しい組み合わせだ。是非"いぶりがっこ"と合わせて楽しんでほしい。原料の高騰や輸送費の上昇のために、昨年と比べて若干値上がりしているが、それでもなおこのクオリティをこの価格で味わえるのは本当にうれしい。
□ 1.8L 2,916円 / 720ml 1,458円
■ 『まんさくの花』 "杜氏選抜イエローラベル" 純米大吟醸 生原酒 山田錦45%
□ 秋田県 日の丸醸造
□ こちらも同蔵の限定品である"杜氏選抜"の一本。年末年始にかけてはピンク色の同じようなラベルのお酒が並んでいたが、こちらはグレードの高い"純米大吟醸"である。サブタイトルにある"杜氏選抜"とは、黄綬褒章を受章する腕前の杜氏、高橋氏が自身の酒造りの中でベストなものを選び抜き商品化するシリーズ。昨年までは確か"星あかり"を使ったものだったが、今年は酒米の王様、兵庫県産の"山田錦"を使ったバージョンに変更になった。香りはこの蔵のお酒にしては高い印象で華やかさのあるもの、上品でしっとりと広がる甘み、それを美しい酸味でアクセントを添え、滑らかかつ気品ある味わいに仕上げている。生まれたばかりの新酒にもかかわらず、荒々しさや雑味は極めて少なく完成度の高い一本。最近の『まんさくの花』は極めて高い精度で味わいを構築しているように思う。そのために香りや酸味のバランスに優れ、結果料理との相性はコレ!という限定されたものでなく、オールマイティに合わせる懐深さもある。少し高額な商品だが、飲食店オーナーさんはもちろん、ギフトに使いたい方にもオススメ(生酒なので涼しいところで保管してほしい)。
□ 1.8L 5,184円 / 720ml 2,916円
【今月分も販売開始です。】
(写真左より)
■ 『田酒(でんしゅ)』 特別純米
□ 青森県 西田酒造店
□ 有名な日本酒、しかも入手困難と言われる幻の酒はいくつも名をあげることができるが、発売から30年近く経つ今でもその人気に陰りを感じさせない『田酒』。こんなにも有名なのになかなか手に入らないのは、蔵元が意図的な増産に走らず、味わいのブラッシュアップを進めるために設備投資に重きを置いているからだ。時々「田酒って味変わった?」と聞かれることが多いのだが、これは設備投資によって、良い意味で雑味が無くなってきているからだそう(蔵元談)。そのスタンダードであるこのお酒は、当店では昨年10月より1.8Lサイズの店頭販売は中止、720mlサイズのみを数百本単位で販売している。たくさんの方に楽しんでいただきたいため、店頭販売のみ(お取り置き不可)、お一人様1本のみ購入可能。
□ 720mlのみ 1,469円
■ 『田酒・喜久泉(でんしゅ・きくいずみ)』 呑み比べセット
□ 青森県 西田酒造店
□ 先ほど720mlサイズをご案内したが、この青いラベルのお酒『喜久泉』も同じ蔵が造る"吟醸酒"である。アルコール添加タイプに名付けられるこの銘柄は、純米酒である『田酒』ばかりが知られているが意外にもこちらのほうが好きという声も聞こえる地元向け銘柄。こちらのセットは、以前は居酒屋さんなどの飲食店向けに発売していたものだが、非常に好評だったため、今は個人の方でも購入できるようになっている当店オリジナル。同じ蔵で造られている『田酒 特別純米』と『喜久泉 吟冠(ぎんかん)』を飲み比べでき、ある意味贅沢な飲み比べが出来る。新店舗に来てからは競争率が激しくなっており、完売のスピードも速いのでお早めにどうぞ。今回より購入制限が変わり、店頭販売時はお一人様2セットまで。地方発送も可能ですがその場合は1セットのみ購入可能でお願いしますです。
□ 1.8Lサイズ2本セット 5,143円
【この時期はよく電話が鳴るのです。】
(写真左より)
■ 『鍋島(なべしま)』 4種
□ 佐賀県 富久千代酒造
□ 少しずつ人気が落ち着いてきて、店頭に並んでいる時間が長くなってきた『鍋島』だが、それでも普段からお問い合わせの多い銘柄の一つである。日本酒を飲みなれないビギナーですらも一口飲めば、すっかり虜になってしまう…それほどに感性に訴えかける美味しさを秘めている。まずコチラの四種はそれぞれ定番酒、もしくはその生バージョンである。左から「特別純米 火入れ」「純米吟醸 五百万石 生」「純米吟醸 山田錦 火入れ」「純米吟醸 雄町 生」である。入荷したサイズはまちまちだが、極端な本数は入荷しておらず、3連休中に入荷した場合にはすぐに店頭に陳列予定。ご入用の方は早めのほうが無難かもしれない。写真には掲載されていないが、前回ご案内した「きたしずく 純米大吟醸」も在庫あり。
□ (特別純米 火入れ) 1.8Lサイズは未入荷 / 720ml 1,434円
□ (純米吟醸 五百万石 生) 1.8Lサイズ未入荷 / 720ml 1,625円
□ (純米吟醸 山田錦 火入れ) 1.8L 3,553円 / 720ml 1,782円
□ (純米吟醸 雄町 生) 1.8L 3,780円 / 720mlサイズは未入荷
□ (純米大吟醸 きたしずく) 1.8Lサイズは入荷待ち / 720ml 3,240円
■ 『鍋島』 "隠し酒(かくしざけ)" 吟醸造り純米酒
□ 佐賀県 富久千代酒造
□ このお酒がどういうものなのかをすでにご存じの方は何度もお電話をいただく程、ファンを熱狂させる『鍋島』の限定酒。紫のラベルをよく見るといつもの「鍋島」の筆文字が反転している…それ故に"裏鍋島"などと呼ばれているお酒である。いつもの定番酒が"表"とした場合、スペック等をあえて公表しないこちらは"裏"という位置づけ…私は一度も口にしたことないのだが、その味わいは一度飲むと決して忘れられない衝撃があると聞く。極めて少ない数量しか入荷してこず、昨年も圧倒間に完売してしまった。ブログに載せるかどうかも悩む本数だが、かなりの問い合わせをいただいているので掲載することにした、気になる方はお早めに。
□ 1.8L 2,808円 / 720ml 1,544円
※ 『鍋島』は大変な人気酒のため「店頭販売のみ(取り置き不可)」。しばらく本数制限していましたが、720mlサイズは蔵元のご厚意で入荷量増えたので現在は制限しておりません。1.8Lのみ「お一人様いずれか1本のみ購入可能」とさせていただきます。 (一部、本数制限が異なるものもございますがご了承ください)。
【今回はそれぞれ少量入荷です。】
(写真左より)
■ 『新政(あらまさ)』 カラーシリーズ 3種
□ 秋田県 新政酒造
□ 業界の異端児(もちろん誉め言葉)と呼ばれる当主の佐藤氏が生み出す『新政』は革新的な手法で業界のタブーにメスを入れる。例えば「醸造用酸類」はラベルに表示しなくてよい添加物だが、真の意味での"純米酒"を目指し一切の添加物を使用しない。一般的な製造方法(速醸もと)では「乳酸添加」は当たり前に行うが、この蔵の酒は全て空気中に生息する乳酸菌を取り込み醸す"生もと造り"で挑む。しかしその取り組みは「完全主義の懐古主義者」であり、本来あるべき姿の日本酒を追い求め、精米歩合や米の良さだけに囚われない新たな価値を生み出している。こちらのカラーシリーズはすべて秋田県産の酒造好適米をそれぞれ替え、最適な精米歩合で造り上げるシリーズ。ベージュ色のラベルは『生成(えくりゅ)』と呼ばれ、酒米"酒こまち"で醸したベーシックな味わいのもの。青いラベル『瑠璃(らぴすらずり)』は酒米"美山錦"を使いジューシーで日本酒とは思えぬ味わい。ピンク色は『秋桜(こすもす)』という名称、この蔵の代表格である酒米"改良信交(かいりょうしんこう)"を使い、気品あるふくよかな味わいに仕上げる。
□ (エクリュ) 720mlのみ 1,480円
□ (ラピスラズリ) 720mlのみ 1,860円
□ (コスモス) 720mlのみ 3,500円
■ 『新政』 No.6(なんばーしっくす)シリーズ 2種
□ 秋田県 新政酒造
□ 少し日本酒に興味を持ち始めると、どんなお酒が美味しいのか色々と調べてみたくなる。仮に『新政』という銘柄にたどり着いたとしたら、まずはこの「No.6」を試してほしい。とはいいつつ『新政』の中では一番人気のシリーズのため、当店でもご案内後早くに完売してしまうことが多い。当店のスタンスとして『新政』は全て店頭に陳列をするので、ブログやLINEをチェックしていただければ何かしらの入荷情報は流れてくるようになっている。今回ご案内分は2種、一番ベーシックな「R-type」、中間ランクに位置する「S-type」が入荷。どちらも本数少なく、お早めにお願いしたい。先ほどご案内した「X-type Essence」と同じくすべて生酒、内容量も740mlと空気による劣化を極力防ぐ仕様。
□ (R-type) 740mlのみ 1,500円
□ (S-type) 740mlのみ 2,000円
※ 『新政』は大変な人気商品ですが、ある程度の入荷数量が見込めるため「お一人様併せて2本まで」とすることにします。ただし「No.6」やその他の数量が少ない限定品に関しては、その種類だけは1本とさせていただきます。文章で書くと分かりづらいのですが、ご不明な点はスタッフまでお尋ねください。なお、地方発送不可、お取り置き不可は変更ありません。また蔵元さんからは「米の収量不足による割り当て減」の可能性も示唆されており、場合によっては本数制限が再開する場合もあります。
【せっかく飲むなら形も大事。】
■ 『Sakeグラス 割烹(さけぐらす かっぽう)』
□ 大阪府 グローバル
□ ご来店のお客様から「お酒を飲むときはどんなグラスがいいんですか?」と質問を受けることがある。飲むときにはもちろん自分のお気に入りのグラスが一番いいのだが、高いグラスは洗うときに神経を使うのでつい安いグラスで飲んでしまう…という方も多いはず。このグラスは実用性・機能性を考えると、当店として第一におススメをしたいグラス。世界に名を誇るワイングラスメーカーが日本酒専用に設計、素晴らしい強度と実用性を兼ね備えた理想形。強化グラスのため、食洗器に入れてしまっても問題なし。酔っていてもグラスを割ることもなく、きっと奥様からも「気にしないでイイから楽」と言われるはず(笑)。グラスの形状は香りが滞留するように丸くすぼまっており、飲み口の薄さのおかげで香りや味わいを繊細に捉えることができる。…実は私も普段ヘビーユーズしていて、食洗器もジャンジャンかけていますが割れたり欠けたりはせずに使えているので、本当に便利。ただデメリットとしては…飲み過ぎるので、グラスに描かれている"Sake"の文字よりも少なめに注いだほうがいいかもしれない。高価なお酒をお客様に提供したいという飲食店様でも特別感も演出できるので◎。必要な数をオーダーできますので、ご検討いただける飲食店様はお申し付けください。
□ 1個 1,296円
以上です。
今回ご案内したお酒は、一部を除き、地方発送でもお買い求めいただけます。
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飲食店さまには仕入れ負担軽減のため、送料のお値引きが適用になりますので、是非本数をまとめてご注文下さい
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さて、ここ旭川は「冬まつり」の真っ最中。
今日は天気もよく、イベントにはもってこい。
「35億・・・」で最近人気のアノ芸人さんが来るようですよ?
氷点下2ケタの旭川の地で、露出度高い両脇の二人が風邪をひかないことを祈ります。
そして明日からは三連休。
天気さえよければ、ちょっと遠出しようという方も多いのでは。
正直、旭川は「冬まつり」くらいのイベントしかありませんが、美味しいお酒を探しに土井商店まで足を延ばしてみてください。
道路状況はあまり良くないので、ご来店の際はどうぞお気を付けて。
皆様のお越しをお待ちしております。
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~創業87年の全国希少銘酒専門店~
酒正(株)土井商店
全国の希少な日本酒、本格焼酎やワインも取り扱っております。
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また店頭販売だけでなく、地方発送も承っております。
お気軽にお問い合わせください(一部商品を除く)。
【お問い合わせ先】
〒078-8803 北海道旭川市緑が丘東3条1丁目12-4
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